目的:母乳やミルク以外の味やスプーンに慣れさせることは、順調に進め
るために大切です。ゆっくり与えて飲み込む練習をする時期です。
開始時期:3ヶ月半から4ヶ月の初めぐらいが良いでしょう。休み開けをさ
け、赤ちゃんの体調が落ち着いているときが良いでしょう。
与える時間:1日の生活リズムのととのった午前中の授乳前(10時ごろ)の機嫌の良いときを見計らう。
食べさせ方:立て抱きにして、下唇にのせたまま口の中には入れない、斜めに傾けない。
スプーンを横にして上唇にスプーンのふちが添うようにする。1さじから段々に
増やしていきましょう。
野菜スープの作り方
(1)水にできあがり重量の1%の昆布を乾いた布巾で軽くふき鍋に入れる。
(2)野菜は、大きめに切る。
(3)(1)に野菜を2〜3種類とり合わせて入れ、アクを取りながら弱火でコトコトとやわらかくなるまで煮
る。 (4)上ずみをすくって使用する。
※野菜はジャガ芋、人参、かぼちゃ、さつま芋、大根、かぶ、キャベツ、白菜、玉葱などが良いでしょ
う。 ※アクの強いものは避ける。
※旬のものを使い、調味料は必要ない。
離乳の開始
初めてドロドロした食物を与えたときをいい、野菜スープやおもゆは、離乳の開始のための準備段階です。
離乳の開始は、生後5ヶ月頃を目安とする。
赤ちゃんの『食べたい』というサインを見落とさない。
・首がしっかりすわっている。
・支えてやるとすわれる。
・発育が順調で便の状態、便の回数、体調がよい。
・1日の生活リズム(眠り、目覚め、授乳時間)が規則的になってきている。
・野菜スープをスプーンから上手に飲める。
・舌の押し出し反射が少なくなる。(原始反射が消えないうちに初めても処理できない。)
・大人が食べている様子をみて口をモグモグはじめる。
・スプーンを近づけると自分のほうから口を開ける。
・遊びの中の姿として、指しゃぶり、タオルなめ(シーツなめ)、玩具なめなどが頻繁にみられる。
※離乳の開始が遅れた場合も、発育が良好なら生後6ヶ月中に開始する。
離乳の開始は、米から…
お米のおもゆを1さじから与えます。おもゆは、離乳の開始ではないが次に導入するつぶし粥などのならし
運転であり、一週間食べて体調や便の様子が変わらなければ、いよいよ離乳の開始です。 なぜ米から始めるの?
米は、日本人が主食として食べているご飯であり、糖質の多いエネルギー源である。ご飯の糖質は、他の糖
質よりも消化・吸収がよい。 おもゆ:粥の上澄みか裏ごし器でこしたもの→離乳準備期
つぶし粥:粥の粒をスプーンでつぶしたもの(おもゆの濃度の濃いもの)
→離乳開始期
10倍粥:米の容量に10倍の水を加えて炊いたもの→離乳初期
7倍粥:米の容量に7倍の水を加えて炊いたもの→離乳中期
5倍粥:米の容量に5倍の水を加えて炊いたもの→離乳後期
軟飯:米の容量に1.7倍の水を加えて炊いたもの→離乳後期
パン粥:離乳初期から中期
※お粥の硬さは水の量によって調節するが、集団の場合は対象となる赤ちゃんの月齢割合に
よっても異なるが、7倍粥か5倍粥で作り裏ごし器でこして、硬さを一人ひとりの赤ちゃんに
合わせて調節し再加熱する。
お粥の炊き方
(1)米は、2〜3回水をかえながら手早く洗って水気をきり、鍋に入れて分量の水を加え、
30分以上浸水する。(洗ってすぐ炊くと芯が残りやすい。)
(2)の蓋を少しずらして強火にかけて、沸騰したら火を常にフツフツと煮たっている程度に
弱め30〜45分煮る。(ふたは少しずらしてかけ 途中では開けないようにする。)
(3)火を止め、蓋をして5〜10分蒸らす。
パン粥の作り方
(1)パンは、さいの目切りにする。
(2)ミルクを湯で溶き、パンを入れ火にかけやわらかくなるまで煮る。(牛乳を使っても良い。)
※初期はだし汁を使う。
《6ヶ月》
・調理形態はベタベタ状(ジャム状)。
・マッシュは個々に合わせて少しずつ粒を大きくする。
・10倍粥を子ども茶碗に〜1/2位
・たんぱく質の多いものを増やしていく。
・白身魚(かれい、ひらめ、たらなど)、しらす干し、豆腐などを一さじから始め、便の性状や
アレルギー症状を観察する。最初はすりつぶして与え、除々に粒を大きくしていく。
・野菜はやわらかく煮てすりつぶし、除々に粒を大きくする。(20〜30g、3品目)かぼちゃ、
人参、かぶ、キャベツ、ジャガ芋などお腹にやさしいものから。
・味付けは無しにする。
初期のポイント
・便の様子、機嫌の善し悪しなどを見ながら進める。
・離乳食後の授乳は、まだまだ授乳が必要なので離乳食を食べた後も欲しがるだけ
飲ませます。
・素材の味を知るために、あまり混ぜないで単品で与える。
・離乳食を嫌がるときは、食事の調理形態(粒々がないか)、味付け(濃くないか)、
温度(熱すぎたり冷たすぎてないか)チェックしてみましょう。なめらかなものにすると、
食べることが多いです。
・保育者が、食事の前後に手や口を拭いたり、「いただきます」「ごちそうさま」と言って、
習慣付けることを子どもに身に付けましょう。
《食べさせ方》
・抱き方:授乳時よりも立て抱き。保育士の胸の上と上腕の所に子どもの頭がくるようにする。
・適量を子どもの口の正面からまっすぐ運び、子どもの目線が食物に向くようにする。
・気が散らずに食事に集中できる環境。(介助者以外の人が声をかけると食事が中断してしまう。)
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